いちごにとちおとめやとちあいかといった品種があるように、ポポーにもいろいろな品種があります。
・マンゴー
・サンフラワー
・ポトマック
・シェナンドー
などなど。
中の人がまだ食べたことのない品種もありますが、ではその品種の木をどうやって増やしているのでしょう?
例えば、ポトマックという品種の木の実から種を取って、その種から出てきた木がポトマックの木かというと、そうではありません。動物と同じで、親と子は似た特徴はあれど全く別の木なのです。
接ぎ木という手法で増殖させることでのみ同じ品種の木を増やすことができます。
(※接ぎ木の他にも挿し木や取り木という手法もあったりします)
簡単に言うと、手術を行って、その木の一部を独立した一本の木にしてあげるということです。
植物のクローン技術ですね。
重々しい言い方をしていますが、なんてことはないです。例えばマンゴーという品種の木の枝を切って、別に用意した2~3年目の苗木(台木と呼びます)に接合してあげれば、マンゴーのクローンの完成です。
ただし、
なんてことないのは言い方だけで、その手術を実際にやってみると簡単にはいかないです。人でいう血管同士を繋げてあげるには知識よりも手慣れが必要で、特にポポーは少し繊細な植物なので他の植物より活着しにくいようです。さらに挿し木など他の方法では成功例はほぼありません。
そして、活着に成功したように見えても、その芽がスムーズに成長するとは限らないです。私の腕のせいかとは思いますが、今までに成功率はおよそ50%といったところです。
接ぎ木の時期
根が動き始める前、3月くらいに接ぎ木をしてあげるのが定石です。根が動き始めてしまうと失敗の原因になるので、全国ニュースで桜が咲き始めるニュースが流れたら(あ、そろそろ接ぎ木しないと)と思いましょう。今回は3年目の苗木(台木)にマンゴーの枝(穂木)を接ぎ木してみました。結果はこんな感じです↓
※ 補足:「枝」といっても、重要なのは品種の「芽」です。品種の木の芽を、台木に接いで成長させることでクローンを作るのが接ぎ木という技術です。

これは実際に接ぎ木を行ってから1か月ほど経った頃です。接いだ穂木の葉芽が育ってきました。この芽は品種の芽ですので、クローン、つまり同じ品種の木となります。
商標登録に注意してください
ポポーには、商標登録されている品種が多数あります。個別にどれが登録されているかはこちらの J-PlatPat(ジェイ・プラットパット)というサイトで確認することができます。
登録されている場合、品種名やブランド名の使用には制限がありますので、その点だけご注意ください。
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