1月10~12日の3連休にポポーの剪定作業を実施しました。
運よく風はそれほど強くなく、日が当たる場所は暖かかったですね。
さてさて、剪定はそもそもなぜするのかというと、
①実の品質を向上させるため
・枝が多すぎると栄養が分散して実が小さくなったり、甘くならない。
・このため、余計な枝を落とすことで実が大きく、品質の良い実がなる。
②日当たり/風通しを良くするため
・日光が均一に当たるようにすることで、光合成も均一にできるように。
・風通しがよくなることで病害虫やカビの予防にもなる。
③樹形をよくする
・ポポーは特に高くなりやすいため、これを防止して、消毒/収穫しやすく管理が楽になる。
④若返り
・古い枝を切り落とし、新しい枝を成長させることで実付きも良くなる。
…といった理由になります。
加えて、しろくろファームのポポーは、最も古い木でも2021年に植えた苗木です。
植え付けから2~3年はゆっくりとした成長でしたが、2025年に入って一気に目覚めたかのように生育が加速し、中には樹高3mを超える木も現れました。
一方で、2025年は害虫の影響が非常に大きかった年でもあります。
その反省を踏まえ、今年の冬は樹形を整え、来季に備えるための思い切った剪定を行うことにしました。これから約1か月をかけて冬剪定を進めていきます。
チュウゴクアミガサハゴロモの影響
昨年2025年は、特にチュウゴクアミガサハゴロモの影響が日本全国各地で確認され、話題になりました。
- カメムシ目 ハゴロモ科
- 原産:中国
- 幼虫 5~7月 成虫 7~10月 秋に産卵して越冬
- 吸汁性害虫 枝/新梢(しんしょう)/葉柄(ようへい)/葉脈 などから樹液を吸う
- 果樹/庭木/街路樹まで非常に広食性
さて、こいつがどんな悪さを働くかというと、主に2点
①幼虫は樹液を吸い
②成虫は枝をかじって卵を産み付けます

この白いのが卵を植え付けた場所です。
新梢(しんしょう)といって、そのシーズンに伸びた新しい部分が軟らかいので、かじって卵を植え付けるようです。
ちなみに白いのは“ろう”です。カマキリの卵みたいに卵を保護してます。
卵自体は枝をかじって中に植え付けてます。
このかじった部分がそのまま成長すると… 続く

このように枝の内部がむき出しになるような奇形になってしまいます。これを最初見たのは2年前でしたが、ほんの一部だったので害虫によるものなのか何なのか分からなかったんですよね。。
今年はこういう部分全て剪定します。
被害と対策の話
全国各地の果樹園で被害を受けているそうです。
ブルーベリー、ナシ、リンゴ、ウメ、モモ、ブドウ、カンキツ、カキ、キウイフルーツ、
さらには茶なんかも被害が確認されているようで、非常に広範囲に渡っているようです。
直接的な被害から、排せつ物による2次被害まで。本当にやっかいな害虫ですね。。。
さらに追い打ちをかけるような現実ですが、使える農薬がないんです。
一応カメムシ・アブラムシ類ということで、そっち系の農薬が効きそうだという話をしている方がいらっしゃったりしますが、現状はなんとも言えません。なんならポポーにおいては、ポポーというだけでかなり使える農薬が限定されるのでほぼ使えません( ;∀;)
じゃあ、どうすればよいかというと、現状は次の2点ではないでしょうか?
①卵の部分を剪定で除去
②成虫に対しては粘着シートで物理的に捕獲
①は冬の作業になるため、この冬をめいっぱい使って卵を除去することが、個体数を増やさないための最も確実な自衛手段になります。
②は人海戦術のようで正直なところ手間はかかりますが、成虫は意外と黄色のシートにくっついてくれるため、この対応は十分現実的だと感じています。

今年の9~10月には、ハウス内に設置した粘着シートだけでもこの有様でした。
ただし、屋外に設置したものでは、チュウゴクアミガサハゴロモに加えてトンボやカナブン類も多く捕獲され、設置数を増やしても追いつかない状況だったと言えます。
ということで剪定です
農薬に頼らない現状を考えると、来年以降に向けて今できることは、冬のうちにやはり卵を一つ残さず除去しきること。
これに尽きると思います。
正直なところ、周囲の森や環境まで考え始めるとキリがありません。
しかし、少なくとも自分のところでは発生させない。
そして、この害虫の存在をどんどん認知してもらい、みんなで対応していく形を取らなければ、駆逐は難しいと感じています。
……とはいえ、すでにかなり厳しいフェーズに入っている気もしますが。

この木は、品種名:マンゴーです。
全体的に上へ上へと伸びる樹形になっており、加えてチュウゴクアミガサハゴロモの卵が多く確認できたため、今回は思い切って一掃する形の剪定を行いました。
時間をかけながら、卵を一つも残さないことを意識して、しっかりめに作業しています。

真ん中から上にしか伸びず、主軸になりきれない枝は落としました。
あわせて、チュウゴクアミガサハゴロモの卵が確認できた部分、および過去の植え付けや食害の影響で奇形になっていた部分は、すべて切り落としています。
余談ですが、鳥の糞がやたらと付いていましたね。
ということで、ポポーの剪定を実施しました。
残り3,40本くらいありますが、チュウゴクアミガサハゴロモの卵はめざせ全撤去です。
もちろん落ち葉も全て集めて、きれいな状態で5月の新緑を迎えられるようにしたいと思います。




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